目の下のたるみが運動で解消できる理由

目の下のたるみを運動で解消

目元は人の印象を決めるポイントとなる部位です。目の下がたるんで影が落ちていると、メイクの映えや写真写りも悪くなってしまいますよね。この記事では、目の下のたるみを解消する方法として表情筋の運動をご紹介。目元のエクササイズを試して、見た目年齢を若く保ちましょう。

■目の下がたるむ理由は筋力の衰え

年齢とともに目の下がたるんでくるのは、皮膚と脂肪を支えている筋肉の衰えによるもの。目の周りには「眼輪筋」という筋肉があり、眼球をクッションとして守る眼窩脂肪を支えています。眼輪筋が加齢で薄くなることで、目の下の皮膚と脂肪が支えを失って垂れてしまうのです。

また、目の下は顔のなかでも特に皮膚が薄く、デリケートな部分。頬や額などにくらべても特にたるみやすいと言われています。

■目の下の筋肉を衰えさせる日常生活のクセ

目元の筋肉が衰えるもっとも大きな要因は年齢ですが、生活習慣によってもたるみが加速してしまう可能性があります。よくない習慣がクセになっていないか、チェックしてみてください。

○笑ったり怒ったりしない

歩いたり走ったりしなければ脚の筋肉が衰えるのと同様に、表情を動かさない生活が続くと、顔の筋肉もどんどん老化が進んでしまいます。デスクワークや在宅勤務などが多く、「最近あまり人と話す機会がない……」という方は要注意。気がつかないうちに眼輪筋が衰えているかもしれません。

また、笑った顔は目の下が盛り上がるため、たるみが目立たなくなります。笑顔が明るい印象を与えることもあり、若返るためには表情豊かに過ごせるのが理想です。

○睡眠不足

眠っている間、人間の体では成長ホルモンの分泌や新しい細胞の生成などが行われています。睡眠不足に陥ると、このサイクルが乱れ、成長ホルモンの分泌が減少。筋肉の衰えを招いてしまうのです。

また、慢性的な睡眠不足になると、コルチゾールというストレスホルモンが過剰に分泌され、血糖値が上昇します。それによって「糖化」が進み、目の下のたるみにつながると言われています。

○血糖値が急上昇する食生活

タンパク質や脂質が糖と結びつく「糖化」は、老化を加速させる原因です。食後すぐにおやつを食べたりドカ食いをしたりすると、血糖値が急上昇し、糖化が進行してしまいます。

糖化は、目の下のたるみをはじめ、肌の透明感やシミ、しわなど、全身の老化に関連が深い現象です。食生活を見直すことで糖化を予防し、目の下の筋肉の衰えを防ぐことにもつながるでしょう。

■目の下を回復させる方法

たるみを回復させるには、表情筋を鍛えて、垂れてしまった皮膚を支え直さなければなりません。特に目の下に効くとされているのは、目の周りや頬、おでこの筋肉トレーニングです。

<図:目の下のたるみ改善のために鍛えたい筋肉>
目の下のたるみ改善のために鍛えたい筋肉

○眼輪筋を鍛える

たるみの真下にある眼輪筋を鍛えることで、下がってしまった眼窩脂肪をもう一度支え、もとの位置に引き上げることが可能です。眼輪筋はまばたきするときなどに使われる筋肉ですが、ふだんの生活で意識して使うのは難しいもの。眼輪筋に特化したエクササイズでトレーニングしましょう。

○頬を高くする

目の下がたるんで影が落ちるとクマのようになり、より疲れた印象を与えてしまいます。頬の高い部分を持ち上げることで、相対的にたるみの下が目立たなくなるでしょう。

頬を高くするには、「大頬骨筋」と「小頬骨筋」の2つの筋肉を鍛えてリフトアップを目指すのが吉。これらは、口角を上げて笑うときに使う筋肉です。

○おでこの筋肉を鍛える

実はおでこの「前頭筋」を鍛えるのも、目の下のたるみに効果が期待できます。おでこの支えを強くすることで、上まぶたを引き上げ、目の下にかかる負担を軽減してくれるのです。

老け顔に悩んでいる方は、エクササイズでおでこを動かすとき、横じわが気になってしまうかもしれません。その場合はしわが寄る部分に指を置いた状態でエクササイズを進めてください。皮膚の重なりが解消できます。

■目の下のたるみ解消エクササイズ

目の下のたるみを解消し、ぱっちりした目元を取り戻すためのエクササイズの方法をまとめてご紹介します。表情筋は「遅筋」とも呼ばれるタイプの持久力に優れた筋肉が多いため、鍛え始めてから効果が実感できるまでに時間がかかります。

1ヶ月から1年ほどかかることを見越して、毎日コツコツと続けてください。アイクリームや美顔器など、ふだんのスキンケアとあわせて取り入れるのがおすすめです。

・眼輪筋エクササイズ1

1.正面を向いて舌を少し出し、顔の力を抜きます。このとき、舌を軽く噛むようにすると顔の下半分がリラックスしやすいです。
2.下まぶたを意識しながら目を閉じ、また開きます。上まぶたを閉じたり開いたりするのではなく、下まぶただけで上げ下げするイメージで続けてください。

・眼輪筋エクササイズ2

1.眉は上げないようにしながら、目をしっかり見開きます。
2.そのまま右、上、左と大きく目線を動かしましょう。このとき、まぶたが落ちないよう気をつけてください。
3.今度は左から上、右とワイパーのようにまた目線を戻していきます。
4.目の動きを3往復させたら目を閉じ、力を抜いてリラックスしてください。

・大頬骨筋・小頬骨筋エクササイズ

1.上の歯茎をむき出すような形で、頬をぐっと真上に持ち上げます。筋肉が疲れてだるさを感じるまでその状態をキープしましょう。目安は1分です。
2.今度は口を「お」の形にしてほうれい線を伸ばします。こちらは5秒ほどキープしてもとに戻ってください。

・前頭筋エクササイズ

1.両手の人差し指と中指を立てて、指の腹をおでこに当てます。
2.額を動かさないようにしながら、眉を上下に10回動かしてください。このとき、額にしわが寄らないよう指でしっかり固定してください。
3.眉を上げた状態で10秒間キープして終了です。

これらのエクササイズは、表情のみとはいえ筋トレです。疲れがたまっているときや睡眠不足のときに無理をすると、頭痛や肩こりなどの不調があらわれる場合もあります。体調に気をつけながら地道にトレーニングを続けていきましょう。

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